口の中の宇宙

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中学時代の前歯を折るケガが、その後の人生に大きく影響した理由

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歯やその周辺の悩みと常に向き合い続けてきた人生から、とうとうブログに「口の中の宇宙」などという名を付けてしまったマリエです。

前回の記事では、私が中学生時代に前歯を二本ケガした経緯とそのショック&痛み、救急外来での治療について体験談をまとめました。
今回はその後の治療と、このケガがその後の人生にどう影響を与えたかについて綴っていきたいと思います。

 

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前歯を折るケガのあらまし

バレーボールの部活中、私は顔面から床に衝突するかたちで転んでしまい、上の前歯が両方とも犠牲になってしまいました。

右の歯は真っ二つに折れ、休日だったため緊急で行った総合病院の歯科で神経を抜いてもらいました。

左の歯には斜めに亀裂が入りましたが、綺麗な良い歯だから残したほうが良いとアドバイスされました。
ちなみにこの歯自体は、40歳に至るまで健在です。

 

折れた右前歯の治療~セラミック差し歯とその費用

さて翌週、かかりつけの歯科医院にて本格的な治療が始まりました。
折れた歯の神経は抜きましたが根っこは残っていたため、被せもの(差し歯)を作ります。

そこは母の親友でもあるA先生が開業したクリニックなので、幼い頃からお世話になっており、これでもう安心だという思いがありました。

「女の子の前歯だからねえ…保険はきかないけど、オールセラミックの歯にしたほうがいいと思うな。」
A先生が言いました。

先生によると、保険のきく歯は黄色くなりやすく目立ってしまうし、強度がないのでまた同じ治療をくり返すことになるかもしれない。
また歯ぐきが黒っぽく変色する可能性もあるということでした。

ただしオールセラミックの差し歯は一本8万円
我が家が経済的に厳しい状況だったのは知っていたので、私は「保険のきく歯でいいよ、大人になったら自分で治すから。」と言いましたが、幸い母がセラミックを選択してくれました。
(実際は友人の誼で1、2万円値引きしてくれたそうです。)

歯の型をとって仮歯をいれ、あとは完成を待つばかりです。

と、ここまではごく順調にことが運んでいるように聞こえると思いますし、実際にそうでした。
しかし問題はその差し歯を装着する過程にありました

 

差し歯への治療に失敗した理由

セラミックの差し歯が完成し、いよいよ装着する日。
A先生にセラミックの歯を見せてもらうと、やはり保険適応のものよりはるかに色が綺麗です。

ところがいざ装着してみると、驚くほどサイズが大きい!
厚みがありすぎるんです。

もちろんいきなりピタッとはまることはないでしょうし、微調整をくり返すのは当然の行程だと思います。

でも「微」調整などでは意味がないほど厚ぼったく、差し歯の後面は下の歯と噛み合わない(思い切りぶつかる)し、前面は異常に飛び出ています。
何度も大きすぎることを伝え、何度も修正してもらいましたが、一向に合いません。

正直、そこの歯科技工士の腕に不信感を持ち始めるほどでした。
見るからに出過ぎの大きすぎる歯に、なぜ「これで合うんじゃない?」などと言えるのか…

結局その一日では修正しきれず、再び足を運ぶことになりました。
が!いつまで経っても大きすぎて、埒があきません。

しまいにはA先生が首をかしげて
「本当に合わない?最初は違和感があるのは当たり前だよ?」

…私はこの言葉を聞いて、もう諦めてしまいました
あまりに修正を繰り返しすぎて、中学生の私はなんだか申し訳ないような気になってきたのです。
オールセラミックの歯を値引きしてもらっているという負い目もあったかもしれません。

しかし、帰宅して鏡で見てみると、明らかに差し歯が前方にはみ出しています。
横から見ると、出っ歯状態です。

なぜ素人が視覚的に判断できるこのアンバランスを、歯科技工士も歯科医師も何とも思わないんだろう…?
そうは思うものの、結局は先生にも母親にも気を使い、諦めてしまった私にも問題はありました。

そしてこのことを後悔し続けて過ごした青春時代は、まさにコンプレックスまみれでした。

 

合わない差し歯がコンプレックスに

整っていた歯列から一本だけ前にはみ出た右上の前歯…どうしても目立つので、人目が気になります。
他人の視線が文字通り刺さるように感じます。
これは自意識過剰でも何でもなく、部活のチームメイトにも「それで治ったの?」と聞かれるほどでした。

私は次第に口を開けるのが恥ずかしいと感じるようになり、人前で思い切り笑うことができなくなってしまいました
写真を撮られることも鏡を見ることも極端にイヤで、どんどん自信を失っていきます。

あの時、もしも最後まできちんと事実を主張できてジャストサイズの歯を作れていたなら、私ははるかに明るい性格になっていたのではないか?
それほどまでに外見、特に顔にある引け目はメンタルを蝕みました。

合わない差し歯の弊害は、精神的負担だけではありません。
上の歯一本だけ厚みが増したせいで噛み合わせが悪化し、のちに顎関節症を引き起こすのです。

心身両面にストレスを抱えたまま大人になり、その苦痛はこの歯を作り替えた30代まで続きました。

 

私がこの経験を通して伝えたいこと

私がこの体験談を通して皆さんにお伝えしたいのは、差し歯が合わない時に患者が無理に妥協する必要はまったくないということです。

くり返し注文をつけるのは気が引ける、という方もいるでしょう。
しかしきちんと患者に合ったものを作ることこそが歯科医師や歯科技工士の仕事であり、責任であるはずです。

これは差し歯に限らず詰め物にも言えることですが、せっかく高額で品質の良いものを作っても、高さや厚みが合わずストレスや病気の原因になったら何の意味もありません。

歯科医の対応によっては大人でも言いにくいことですから、子どもの場合はなおさらです。
本当にその差し歯のサイズで合っているのか、痛みや噛み心地の悪さはないのか、しっかり見てあげてほしいと思います。

 

今後は30代に差し歯を作り直した経験なども書いていきたいと思いますが…その前に。
私のこのケガは、中学校の部活動中に起きたものでした。

しかし前記事を読まれた方の多くは、不思議に思われたことでしょう。
なぜ学校側の人間が一切登場しないのか…?

大人になってから母に聞いた話なのですが、実は部活の顧問に大いに問題があったのです。
次回はそのことについて書きたいと思います。

 

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